ハンピ行きのバスを見事に逃した。前日飲み過ぎてアラームをかけ忘れて寝たため、起きたら既に10時過ぎ。。。
良くある事なのでくよくよせず、ホテルのフロントに代替作がないか聞くために一階に降りていくと誰かが口論をしているのが聴こえて来た
フロントにはアジア人の若い女性に、風が吹いたら飛んでってしまいそうなくらいやせ細った小さなインド人に、長身の白人3人。どうやら口論を繰り広げているのはアジア人女性とインド人で、もう一人の白人は文字通り高い目線から高みの見物を決め込んでるようで、口論には一切加わろうとしない
口論の内容は同じ部屋に泊まる泊まらないで揉めてる様で、フロントの男はかなりの呆れ顔でボーっと眺めている。俺もフロントに用事があるんだけどな・・・
暫く口論の様子を眺めていると、フロントの男が俺が日本人だとその女性の方に話したらしく、しるやいなや日本語で「ちょっと聞いてい下さいよ、私このインド人に付きまとわれてるんです!!」え? この人日本人?
英語の発音がネイティブに近かったので、ネイティブか中国人だと思ってたら、綺麗な訛りのない日本語で話しかけてきた
ただ付きまとわれてると言われてもよく意味がわからない。彼女が日本語で話すものだから、口論をしていたもう片方のインド人が俺に「こいつ、今なんていったんだ?」と聞いてきたので、ウザイらしいよ、と伝えたら、更に口論が激しくなる。こうして関係のない善良な日本人が巻き込まれていき、先ほどの白人は頃合を見計らって「じゃあね皆!!」と一言言って、さっさと自分の部屋に行ってしまった
彼女としてはそんなにはっきりと言わないで欲しかったらしい。俺としては付きまとわれてると言う話だったので、ウザイと伝えたのが何がいけないのかその時は理解できなかったが、これには理由があったのだ
どうやらこの2人は既に10日間近くも一緒に旅を続けてたらしく、ただ付きまとわれてるわけでもないらしい
しかしそんな事情は露知らず、ただ「付きまとわれてるんです」と言われれば、ストーカーだと思うだろう。普通は。とはいえ、進んで一緒に旅をしてた訳じゃなく、勝手について来るのを敢えて追い払いはしなかった程度の仲らしい
その後も会話を聞いてると、あなたとはそういう関係じゃない、ただの友達でしょ、私達はカップルじゃない、セックスなんてする気ない、とかまるで三流昼ドラみたいなセリフが次々と飛び出してちょっと面白い
彼女が言うには、昼間はいい人で親切にしてもらってるから無下にはできない。しかし、夜になってホテルをシェアしたりすると、毎日のようにセックスを求めてきてゆっくり寝れない。だから今回は別々の部屋にしたいという事で揉めてて、そこに更に俺が巻き込まれて事態は更に悪化していった
2人の喧嘩をみていると、本気で追い払いたいのかどうかも今一よくわからない。どっちにせよ最初から助けて上げようなんて余計なお節介をするつもりも無かったけど
結局ホテルのフロントの男が埒が明かないと判断したのか、二人とも泊めない、他を当たれと言って二人とも追い出してしまった
例の2人は一緒にホテルを出てからも外で口論を続けており。見かねた俺がフロントに「彼女は君の助けを必要としてるかもよ、かっこいいとこ見せてあげたら?」と、フロントに間単に事情を説明した
するとフロントの男が外に出て行き、3人で暫く話したかと思うと、男を追い払い、女性だけを連れてホテルに戻ってきた
どうやらこの日本人女性を泊めて、インド人は泊めないという判断らしい
正直巻き込まれた感はあったが、面白がって見物してた自分にも責任はあるのだろう
ごたごたも一段落した頃に、頃合を見計らったように先ほど彼等と一緒にいた白人が上から降りてきた。この3人はハイデラバッド行きの電車の中から一緒だったらしい
「へい!終わったかい?」「見ての通りフロントが追い払ったみたいだよ、ところでタイミングよく出てきて、これからどこ行こうっての?」
「たまたまだよ、これからハンピに向うためのバスのチケットをアレンジしようと思って、旅行会社にいくところだよ」「ああ、その必要はないよ。予約無しで乗れるから。それとも快適で高いツーリストバスに乗りたいの?」
「いや、安い方がいいね」「俺も今日バス逃したから、明日そのバスでハンピに向おうと思ってんだよ」
「じゃあ同じだね。一緒に旅しようぜ!!」「OK」
これが南インドを一ヶ月かけて周る旅の連れとなったドイツ人ポールとの出会い
彼の一番の特徴はなんと言っても2メートルを超える身長、本人も何センチあるか分からないらしいけど、2メートル超えてるのは確からしい。この身長のお陰でこれから行く先々で迷惑するのであった
ハンピへ行くために経由地として立ち寄ったハイデラバード。ここはUK植民地時代にあっても独立を保ち続けた旧王国の首都で、今でもインドで4番目の人口を誇る大都市
街はイスラム色が強く、それなりに観光資源も徒歩圏から郊外まで数多く存在するにはするが、インドも4ヶ月目に突入すると観光意欲も下がるわけで、歩いていける程度の所しか立ち寄らなかった
その中でも少し印象に残ったのがネルー動物園。なんでもアジア最大の動物園の一つらしいのだが、その最大が故に問題があった
動物園は広大な敷地を誇り、同様に動物の檻も広大で、端から端が見えないくらい巨大。動物がどこにいるかなんてわからないし、何の動物の檻なのかすらわからない事が殆ど。檻というよりはサバンナを堀で囲ってるだけで柵も何も無い
ある意味自然に近い状態ではあるのだが、動物がみれない動物園というのはどうなのだろうか?他にもちょうちょのいないバタフライガーデンとか素敵過ぎた
これは動物園の評価とは関係ないが、かなりの確率でインド人とすれ違った瞬間に笑われる
外国人が珍しいのはわかるが、笑うのはいかがなものか?しかもくすっと笑うのではなく、噴出すように笑うのだ
これはいくら国が違えど失礼な振る舞いと言っていい
そこで俺もどうにかしてやり返してやれないかと考えた
この動物園にはムスリムが多い。しかも全身真っ黒で忍者みたいに目の部分しか露出してないかなり本格的なムスリム女性
そしてそのムスリムが座ったベンチの前を通り過ぎようとしたら、また笑われたので、リベンジとして写真を撮ってやった
知らない人もいるかもしれないが、ムスリムの女性は写真に写してはいけないらしいのだ
カメラを向けた瞬間悲鳴をあげながら逃げ惑うもの、あるものは顔だけも守ろうとうつむく。彼女達にとってはただ事ではないのだ
これで少しスッキリした!!
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