リシュケシュはヨガ以外やる事がない場所とよく言われているが、ヨガをやらないインド人観光客で毎日ごった返すくらいなのだから、さがせばやる事はいくらでもある
リシュケシュでの最初の一週間は主に英語ペラペラで麻原しょうこうのようなぼさぼさな頭の中でカメムシを飼っているバックパッカータイシ君と、ヨガビニでインストラクターをやっている自称安く無い男ケン君の3人で行動することが多かった
マーケットに行く。ビートルズアシュラムに行く。テンプルにヒマラヤと朝日を見に行く。ガンジス川でラフティングする。滝を見に行く。酒と肉を手に入れる。
どれも大した事はしてないんだけど、朝ヨガやって夕方ヨガをそれぞれ2時間ずつやると、意外と間にちょっと予定を入れるだけで一日があっという間に終わってします。リシュケシュの村も夜は早く、10時も過ぎると町は夜の帳と共に眠りに落ちるのだ
この中で特にフォーカスを当てたいのがラフティングとビートルズアシュラム
ビートルズアシュラムとはその昔ビートルズが瞑想の教えを受けるために、メンバー5人とその家族や取り巻きで約一ヶ月滞在したシュラムで、今は閉鎖されていて観光資源の一つとなっている。実際ビートルズは一日5時間の瞑想以外は自由な時間だったんだけど、酒もないし食事も口にあわないやることもないでドラッグ漬けになっていたらしい
そのアシュラムまでは俺の滞在している村から徒歩一時間ほどで、ガイドブックには管理人に一人50ルピーも握らせてやれば中に入れてもらえると書いてあるのだ
その日いつもの3人でビートルズアシュラムまで歩いていった。ガンガー沿いを歩き元々田舎の風景が更に山と緑が増し、太陽の光がガンジス川に反射して銀紙のようにひかっている
ビートルズアシュラムを少し森に入ったとこにポツンと入り口の門が佇んでいて、中に元アシュラムだった建物が並んで見える。森の中だけ妙に蒸し暑い
その門から見えるのは管理にらしき人影と、警察っぽい服を来た人が数人見える。いつもは管理人しかいないらしいんだが
早速タイシ君が交渉を始めるのを俺とケン君は遠巻きから見ていた。得意の英語でまくし立てるのだが、なにか様子が変である。どうやら管理人は英語を理解できてないらしい
それでもタイシ君はまくし立てるものだから、管理人の顔は段々険しくなり、大きな声で500ルピーと聴こえてきた
どうやら一人500ルピーと言われてるらしい。多分500ルピーが欲しいんじゃなくて入れる気がそもそも無いのだろう。それでもタイシ君は交渉を粘り埒が明かないと悟ったのか最後に必殺のヒンドゥー語タンタンゴーパール(一文無し)を使った
そうしたら管理人が終にぷっつんしたのか怒鳴り始めて500ルピー無いなら帰れと聴こえて来た。もう駄目だろう。それでもタイシ君が頑張っているので俺も後ろからシュラムの中の管理人の声が聞こえて来る方に石を3発くらい投げ込んだら、更に怒鳴り声が聞こえてきたので諦めて引き上げた
その後に行ったアルゼンチン人は交渉して普通に50ルピーで入れたらしい。っていうかビートルズアシュラム行って中に入れなかったなんて話を聞いたことがない
これは完全にタイシ君の交渉能力のせいであろう。タイシ君のせいで中に入れなかったんだ!!これはケン君も同じ見解である。もう一度言っておこう、俺たちはタイシ君のせいでビートルズアシュラムに入れなかったんだ!!
愚かな管理人とのバトルのせいですっかり汗でぐしょぐしょになった俺たちは帰りにガンジス川で水浴びをした。沐浴ではない。入ってみると改めてその流れの強さがわかる。手で押えてないとパンツを持っていかれそうになる。ここでパンツを失うと下半身裸で帰ることになり、後にリシュケシュの怪人と呼ばれ伝説になる事は間違いないであろう
ビートルズアシュラムを見学したいなら、横柄な態度は控えましょう
ガンジス川でのラフティング。この響きだけで一生の思い出になりそうである
実は海外に出る前に日本の長良川でラフティングをした事がある。その時の料金がオフシーズンだったので安かったんだけど、それでも食事つきの半日ツアーで8000円くらい。他の東南アジアでやっても3000~5000円位はする
それがここでやると半日で一人300ルピー(450円)
ヨガビニの講師ビニの兄貴が知り合いのツアーカンパニーに口を利いてくれたのもあるけど、そうでなくても400ルピー程度。しかもガンジス川というロケーションでこの価格は破格である
ヨガビニの他の生徒のオージーとアルゼンチン人と日本人を誘って、それにビニの兄貴を加えた7人で参加した
たまに人が流されて死ぬという話だけど、実際参加してみると安全管理も日本のそれと同程度のクオリティーだし、日本にはない救助用のミニカヌーも常に並走している
流れは激しいところもあるけどボートがひっくり返るほどではない。それでも長良川よりは激しくて面白い
総合的にみてこれで300ルピーは安すぎる。日本のワンコインパーキング一時間分の値段でこのクオリティー。ちなみにタイシ君はそのままバラナシまで下っていくらしい さよなら 涙
テンプルでのサンライズは数人でジープをチャーターして朝の4時に出発する予定になっていた
ほぼラフティングと同じメンバーでの計画だったんだけど、当日の夜発起人のオージーから連絡があってドタキャン
朝の4時に起きると外は土砂降り
結局待ち合わせ場所に現れたのはタイシ君だけだったらしい・・・・
そして最後は肉と酒 酒口肉林
インドではそもそも肉と酒を手に入れるのが難しく、特にアルコール類は場所によっては完全に禁止されていたりする。リシュケシュには肉を出すレストランなんて存在しないし、酒は見つかると警察に捕まるレベルでタブー視されている
はっきり言ってビールを買うより大麻を買う方が簡単で安全なのである。そのせいか何処のレストランやホテルでも大麻の匂いがひっきりなしに漂っている
タイシ君の最後の夜、俺たちは酒と肉を試みた
リシュケシュに詳しい日本人に肉を出している「ビストロ ニルヴァナ」と言うレストランを教えてもらい、その近くの売店で合言葉を言うとビールを売ってもらえると言う怪しい情報を仕入れた
レストランまでは村から片道徒歩で30分程度
売店で合言葉を言うと売店のオッサンの眉が細まり「ビールが欲しいのか?分かった。可能だ。でも、誰にも言うなよ」と言い、冷蔵庫を開け、コーラの束をおもむろにどかしかと思うと、間からビールが出てきた
そのビールをレストランにこっそり持って行き、俺たちはリシュケシュでタブーとされている肉と酒を心行くまで楽しんだ
禁止されていると思うと余計に旨く感じるもんだぜ
リシュケシュでの最初の一週間は主に英語ペラペラで麻原しょうこうのようなぼさぼさな頭の中でカメムシを飼っているバックパッカータイシ君と、ヨガビニでインストラクターをやっている自称安く無い男ケン君の3人で行動することが多かった
マーケットに行く。ビートルズアシュラムに行く。テンプルにヒマラヤと朝日を見に行く。ガンジス川でラフティングする。滝を見に行く。酒と肉を手に入れる。
どれも大した事はしてないんだけど、朝ヨガやって夕方ヨガをそれぞれ2時間ずつやると、意外と間にちょっと予定を入れるだけで一日があっという間に終わってします。リシュケシュの村も夜は早く、10時も過ぎると町は夜の帳と共に眠りに落ちるのだ
この中で特にフォーカスを当てたいのがラフティングとビートルズアシュラム
ビートルズアシュラムとはその昔ビートルズが瞑想の教えを受けるために、メンバー5人とその家族や取り巻きで約一ヶ月滞在したシュラムで、今は閉鎖されていて観光資源の一つとなっている。実際ビートルズは一日5時間の瞑想以外は自由な時間だったんだけど、酒もないし食事も口にあわないやることもないでドラッグ漬けになっていたらしい
そのアシュラムまでは俺の滞在している村から徒歩一時間ほどで、ガイドブックには管理人に一人50ルピーも握らせてやれば中に入れてもらえると書いてあるのだ
その日いつもの3人でビートルズアシュラムまで歩いていった。ガンガー沿いを歩き元々田舎の風景が更に山と緑が増し、太陽の光がガンジス川に反射して銀紙のようにひかっている
ビートルズアシュラムを少し森に入ったとこにポツンと入り口の門が佇んでいて、中に元アシュラムだった建物が並んで見える。森の中だけ妙に蒸し暑い
その門から見えるのは管理にらしき人影と、警察っぽい服を来た人が数人見える。いつもは管理人しかいないらしいんだが
早速タイシ君が交渉を始めるのを俺とケン君は遠巻きから見ていた。得意の英語でまくし立てるのだが、なにか様子が変である。どうやら管理人は英語を理解できてないらしい
それでもタイシ君はまくし立てるものだから、管理人の顔は段々険しくなり、大きな声で500ルピーと聴こえてきた
どうやら一人500ルピーと言われてるらしい。多分500ルピーが欲しいんじゃなくて入れる気がそもそも無いのだろう。それでもタイシ君は交渉を粘り埒が明かないと悟ったのか最後に必殺のヒンドゥー語タンタンゴーパール(一文無し)を使った
そうしたら管理人が終にぷっつんしたのか怒鳴り始めて500ルピー無いなら帰れと聴こえて来た。もう駄目だろう。それでもタイシ君が頑張っているので俺も後ろからシュラムの中の管理人の声が聞こえて来る方に石を3発くらい投げ込んだら、更に怒鳴り声が聞こえてきたので諦めて引き上げた
その後に行ったアルゼンチン人は交渉して普通に50ルピーで入れたらしい。っていうかビートルズアシュラム行って中に入れなかったなんて話を聞いたことがない
これは完全にタイシ君の交渉能力のせいであろう。タイシ君のせいで中に入れなかったんだ!!これはケン君も同じ見解である。もう一度言っておこう、俺たちはタイシ君のせいでビートルズアシュラムに入れなかったんだ!!
愚かな管理人とのバトルのせいですっかり汗でぐしょぐしょになった俺たちは帰りにガンジス川で水浴びをした。沐浴ではない。入ってみると改めてその流れの強さがわかる。手で押えてないとパンツを持っていかれそうになる。ここでパンツを失うと下半身裸で帰ることになり、後にリシュケシュの怪人と呼ばれ伝説になる事は間違いないであろう
ビートルズアシュラムを見学したいなら、横柄な態度は控えましょう
ガンジス川でのラフティング。この響きだけで一生の思い出になりそうである
実は海外に出る前に日本の長良川でラフティングをした事がある。その時の料金がオフシーズンだったので安かったんだけど、それでも食事つきの半日ツアーで8000円くらい。他の東南アジアでやっても3000~5000円位はする
それがここでやると半日で一人300ルピー(450円)
ヨガビニの講師ビニの兄貴が知り合いのツアーカンパニーに口を利いてくれたのもあるけど、そうでなくても400ルピー程度。しかもガンジス川というロケーションでこの価格は破格である
ヨガビニの他の生徒のオージーとアルゼンチン人と日本人を誘って、それにビニの兄貴を加えた7人で参加した
たまに人が流されて死ぬという話だけど、実際参加してみると安全管理も日本のそれと同程度のクオリティーだし、日本にはない救助用のミニカヌーも常に並走している
流れは激しいところもあるけどボートがひっくり返るほどではない。それでも長良川よりは激しくて面白い
総合的にみてこれで300ルピーは安すぎる。日本のワンコインパーキング一時間分の値段でこのクオリティー。ちなみにタイシ君はそのままバラナシまで下っていくらしい さよなら 涙
テンプルでのサンライズは数人でジープをチャーターして朝の4時に出発する予定になっていた
ほぼラフティングと同じメンバーでの計画だったんだけど、当日の夜発起人のオージーから連絡があってドタキャン
朝の4時に起きると外は土砂降り
結局待ち合わせ場所に現れたのはタイシ君だけだったらしい・・・・
そして最後は肉と酒 酒口肉林
インドではそもそも肉と酒を手に入れるのが難しく、特にアルコール類は場所によっては完全に禁止されていたりする。リシュケシュには肉を出すレストランなんて存在しないし、酒は見つかると警察に捕まるレベルでタブー視されている
はっきり言ってビールを買うより大麻を買う方が簡単で安全なのである。そのせいか何処のレストランやホテルでも大麻の匂いがひっきりなしに漂っている
タイシ君の最後の夜、俺たちは酒と肉を試みた
リシュケシュに詳しい日本人に肉を出している「ビストロ ニルヴァナ」と言うレストランを教えてもらい、その近くの売店で合言葉を言うとビールを売ってもらえると言う怪しい情報を仕入れた
レストランまでは村から片道徒歩で30分程度
売店で合言葉を言うと売店のオッサンの眉が細まり「ビールが欲しいのか?分かった。可能だ。でも、誰にも言うなよ」と言い、冷蔵庫を開け、コーラの束をおもむろにどかしかと思うと、間からビールが出てきた
そのビールをレストランにこっそり持って行き、俺たちはリシュケシュでタブーとされている肉と酒を心行くまで楽しんだ
禁止されていると思うと余計に旨く感じるもんだぜ
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